2018年8月16日木曜日

8月15日の平成天皇のお言葉

 敗戦から73年目の昨日、戦没者追悼式で天皇は最後の挨拶をされました。宮内庁のサイトによると
  「本日,「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり,全国戦没者追悼式に臨み,さきの大戦において,かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い,深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来既に73年,国民のたゆみない努力により,今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが,苦難に満ちた往時をしのぶとき,感慨は今なお尽きることがありません。
戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ,ここに過去を顧み,深い反省とともに,今後,戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い,全国民と共に,戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し,心から追悼の意を表し,世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。」
となっています。ところが同じサイトにある英語版には「深い反省」が
      'deep remorse'
となっています。「反省」という日本語は、それ自体は、倫理的、道徳的ニュアンスを伴わず、甲子園で優勝を逸したチーム全員を監督が招集して「反省会」を開いたりするときにも使います。
しかし、英語の remorse はそういうときには使えず、「悔悟」あるいは「自責」が適訳でしょう。
これは外国の反響に配慮した宮内庁による情報操作と解釈できます。こういう見え透いた情報操作は戦時中の大本営発表に「綽々たる戦果」が頻出しましたから、今に始まったことではありません。3年前の昨日、安部首相の声明にも
我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました
というのが、公式の英語版ではまたもや deep remorse に化けて出てきました。
いやはや、なんともやりきれないです。

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